クイズ王の部屋

『双月高校、クイズ日和』

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上の写真は本屋に貼ってあった広告。青柳碧人先生の名前が大きい。

『双月高校、クイズ日和』読みました。ピコーン(ボタンを押した時の音)

何年かたった後に思い出せる《思い出の時限爆弾》。高校時代に「死んでいた」私にはそれがない。私事だが先月高校の学年全体の同窓会に出席した。そこで感じたのは、やっぱり頑張ること(とりあえずこの表現を使う)は大切だということ。努力が報われないことを恐れてはいけない。私はそれに気づくのが遅かった。

双月(そうつき)高校のクイ研「ヒポクラテス・クラブ」のメンバーは、小説だけあって、実に個性がくっきり分かれている。似た者同士が集まる実際のクイ研(よくよく考えたら他のクラブやサークルでもそうだな)とはえらい違いだね。クイズサークルはどんなジャンルでも扱うから、様々な分野で活躍する多彩なメンバーが集うというのは幻想。オープン大会に行く時、最寄りの駅で知らない人の集団に出会って、それがクイズの集団だって気づくこともあるくらいだ。大会会場への道が分からない時はその集団について行けばいい。って、ついて行ったら同人誌の即売会の会場に着いちゃったりして。

脱線はさておき、ヒポクラではけっこう難しめの問題やってるなあと思った。最近では高校でもこれくらいの難しさは普通かもね。名古屋山三郎もその一人に数えられる戦国時代の三大美少年がクイズでは常識だったとは初めて知った。

目指す大会「ビロード6」について、結果をあっさり触れただけだったのは効果的だと思った。

なにはともあれ、仲間とのかけがえのない思い出が大事ということですな。それにしても沢久保君の母校のクイ研のガチぶりはすごい。先輩が「こんな問題もわからんのか」みたいなことを言うんだもの。競技クイズの世界は大会の対策であってもスパルタ的にならないのが普通だ。ただ出題して答えるだけ。「弱い」人が文句を言われることはない。大会本番でもチームの足を引っ張る人が怒られることはほとんどない。これってクイズ界の良い点かもしれない。(※最近の事情は知らないので想像で書いています)

そういえば、ヒポクラテス・クラブのメンバーがクイズの対策として問題集を読み込みメモする場面はなかった。一般読者には「クイズ界と問題集」のことについては伏せておいたほうがいいという判断があったんでしょうな。


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