ネットが普及する以前のことだが、クイズ界では平凡社の百科事典、すなわち、『世界大百科事典』がやたらと重宝されていた。
今で言うウィキペディアのようなポジションだった。(とは言っても、ウィキペディアほど不当に低評価されてはおらず、むしろバイブル視されていた)
昔、あるクイズプレーヤーが会報の中で、平凡社の百科事典に書かれいているウルシオールの命名者の名前が誤っていることを指摘していた。
ウルシオールの命名者は三山喜三郎なのだが、平凡社の百科事典では「三上喜三郎」となっていたのだ。
その誤りは最新版の『世界大百科事典』でも訂正されていないと思われる。
なぜって、その誤りが、現時点(平成27年5月)でもネット上ではそのまんまだから。
様々な辞書・事典から検索できる「コトバンク」では、次のように、三山喜三郎と三上喜三郎の両方の結果が表示される。
https://kotobank.jp/word/%E4%B8%89%E5%B1%B1%E5%96%9C%E4%B8%89%E9%83%8E-1113934
https://kotobank.jp/word/%E4%B8%89%E4%B8%8A%E5%96%9C%E4%B8%89%E9%83%8E-1421779
当然ながら、「三上喜三郎」を見出しにした事典はないようだ。
コトバンクでは、「「三上喜三郎」について言及している用語解説の一部を掲載」している。その出典はやっぱり『世界大百科事典』である。
それにしても、コトバンクさん、御丁寧にも「みかみきさぶろう」という読み方まで表示しているけど、これって、ウラ取ってるの?
《余談》
ネット普及以前、時事対策で重宝されたのは雑誌『ダカーポ』。懐かしい。
《追記》
今回の記事は、正解の「三山喜三郎(みやま・きさぶろう)」より、誤っている名前のほうが表記数が多くなってしまっています。
というわけで、正しい知識のほうを目立つようにします。
(タイトルの)正解は、
三山喜三郎(みやま・きさぶろう)
です。
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