買ったっきりで何年も読んでいない積ん読(ツンドク)の本というものは、自分にとって必要がないから読まれない状態になっているということなんだから、つまり、その人にとって要らない本なのだ、といった内容の文章を何かで読んだことがある。
まあ、そういう場合が多いのかもしれんけど、そうでない場合も多々あると私は思う。
時間がないから、もっと正確に言うと、他の本を読む、または、他のことをするのを優先したから、その本を読む時間がなかった、というのがツンドクの一番の理由に思われる。少なくとも私はそうだ。
ここ数日、少なくとも5年以上前に買ったまま、ほったらかしにしていた高木彬光の推理小説をやっと読んだ。そう、ツンドクしていてもいつかは読むのだ。
読んだのは次の5冊。全て文庫本。
『悪魔の哄笑』『誘拐』『人形はなぜ殺される』『密告者』『能面殺人事件』。
高木作品はどんでん返しが特長のようだ。
次は、『破壊裁判』を読むとしよう。(2冊の解説ページに共通して、オススメ、名作などと紹介されていたから)
昨日、高木彬光の推理小説を探しに近くの図書館や本屋を覗いてみたのだが、意外なことにほとんど置かれていなかった。有名な作家だからちょっとした本屋なら当然どこにでも置いてあるものだと思っていたので少し驚いたが、考えてみたら、もう随分古い作家だし、新しい本もじゃんじゃん刊行され続けているわけだし、小さい本屋の限られたスペースからはじき出されるのも無理はない。差別用語となって久しい「気●い」もバンバン出てくるし(関係ないか)。
それにしても図書館に高木彬光作品が3冊しかないのは予想外だった。(実は、上記の読んだ5冊のうちの1冊、『能面殺人事件』は図書館で借りたもの)
では最後に、高木彬光クイズ。
Q.
【173】《3択》1950年、第3回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞した作品は?
- 『刺青殺人事件』
- 『能面殺人事件』
- 『七福神殺人事件』
【174】《3択》『密告者』『都会の狼』『炎の女』などに登場する検事は?
※この3人のうち、1人は弁護士、2人は検事です。
- 霧島三郎
- 近松茂道
- 百谷泉一郎
【175】テレビドラマでは津川雅彦、近藤正臣、村上弘明らによって演じられている名探偵で、明智小五郎、金田一耕助と並んで「日本の三大名探偵」と言われるのは?
【176】その前半部分は実在の金融事件「光クラブ事件」をモデルにしている、高木彬光の代表作で、1979年には映画化もされているのは?
【177】《作品タイトル穴埋め》 〔 〕を埋めよ。
『わが〔一高〕時代の犯罪』 『〔人形〕はなぜ殺される』 『〔妖婦〕の宿』
【178】後に著した『邪馬台国の秘密』『古代天皇の秘密』などと同じ系統の作品である推理小説で、小谷部全一郎(おやべ・ぜんいちろう)の著書をベースにしていると言われるのは?
【179】ある大作家が書いた未完の探偵小説『復員殺人事件』は、高木彬光が『樹のごときもの歩く』と題した後半部分を加筆したことにより完成しました。無頼派として有名なその作家とは誰?
A.
【173】2.『能面殺人事件』
※1.の『刺青(しせい)殺人事件』は高木彬光のデビュー作で、名探偵《【175】の答え》の初登場作品でもある。
【174】1. 霧島三郎
【175】神津恭介(かみづきょうすけ)
【176】『白昼の死角』
【177】一高、人形、妖婦
※『わが一高時代の犯罪』『人形はなぜ殺される』『妖婦の宿』。
【178】『成吉思汗(ジンギスカン)の秘密』
※小谷部全一郎の著書『成吉思汗ハ源義經也』により「義経=ジンギスカン説」が広まった。
【179】坂口安吾
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