クイズ王の部屋

QUIZ JAPAN全書01 ウルトラクイズ・ロストジェネレーションの逆襲

今月(2015年2月)、『QUIZ JAPAN』から別冊として2冊のクイズ本が同時に発売されました。
「QUIZ JAPAN全書」シリーズの最初の刊行です。

今日は、そのうちの「01」を紹介。(「02」は明日紹介予定)

内容は、著者Aさん(本のサブタイトルにも本名が明記してあるのにイニシャルにするのもなんですが、まあ一応イニシャルで統一ということで)のエッセイ(「クイズに青春を捧げた挫折と栄光の回顧録」)および「秘蔵クイズ問題500問」。

エッセイは、競技クイズ史の一面を知るうえで貴重な資料となるでしょう。
市販本で、1993年12月に行われた「第1回関西学生クイズオープン」についてこれだけページを割いているなんて画期的なことです。
この関西学生クイズオープンは、定義によってはクイズのオープン大会史の新たなる始まりと言ってもいいのではないでしょうか。もちろん、それ以前にもマンオブや早稲田主催の大会など様々な「オープン大会」がありましたが、関東以外で行われたことや、その他、ここには書けないこと(まあ、詳細は知らないんですけど)などを考えあわせれば、エポックメイキングな大会であったことは間違いないでしょう。
優勝したのはYさんでしたが、もしあの時、先にリーチをかけていたKさんが勝っていたら、オープン大会史は違ったものになっていたかもしれません。
「第1回関西学生クイズオープン」は、私が所属していたクイズ集団の面々が、予選の筆記クイズの成績で立命館大学のクイ研「RUQS(ルックス)」に引けを取らなかった初めてのクイズ大会でした。ギミアやFNSの予選筆記を通過するようなプレーヤーと同じ土俵に初めて立つことができたのです。

なんか、話がそれてきた。戻そう。

47ページの「スーパープレーヤーの会」。懐かしい。(私は参加していません。というか、参加資格を満たしていませんでした。格下やし)
上記のKさんや、Hさんなど、私と共に切磋琢磨した人も何人か参加していました。
「スーパー~」とは随分エラそうな呼称だと感じる人がいるかもしれませんが、参加者は、「つどい」や「G1の会」(だったっけ?)など別の名前で呼んでいた人が多かったように思います。
もし、今の時代にこのような「つどい」があったら、ネット上で炎上するでしょうね。だって、数少ない、大会の戦績上位者(決勝進出者)だけが集まって、自作問題を持ち寄り、出題し合ってたんですよ。いや、それだけなら、どうぞおやりください、ってな感じで、べつにいいんですけど。
少し鼻持ちならない感じがしたのは、その「つどい」での使用問題が門外不出だったことです。まあ、心血を注いで作成した力作問題が、簡単に外部に漏れることを快く思わない人が何人かいたのでしょうな。
当時は異なるサークル間のライバル関係度が今より強かったかもしれません(「つどい」はサークルを超えた枠組みですけど)。「つどい」のメンバーでもあったHさんは次のようなことを言っていました。「せっかくサークルで出した〈持ち駒ともいうべき(『01』3ページ)〉新作問題を、●●(ライバル視していたプレーヤーの一人)とかがフツーに読んでたら意味ないやん」と。
でも、「つどい」みたいな、大会活躍組(優勝候補集団)の特権階級のみが「持ち駒」を共有してるという状態は、下々の者にとっては、なんとなく釈然としませんわな。

そういえば、思い出した。「クイズ界のハッブルの法則」という言葉があったなあ。強い人はますます強くなり、そうでない人との差がどんどん広がるという意味です。

また、話がそれた。

クイズ神にまでなったAさんの輝かしい戦績はうらやましいかぎりです。思い出したくない惨敗もいくつかあるようですが、テレビとオープン大会の両方で複数回優勝しているのですから、完全な勝ち組です。
それはそうと、この本の続き、すなわち、『ワールド・クイズ・クラシック』以降についてのエッセイも刊行される予定だそうです。ということは、なぜ、あの場面で、1対1の対戦相手に・・・・

おっと、これ以上は触れないでおこう。

「秘蔵クイズ問題500問」も良問揃いです。
そういえば、『ダダイストカップ』の問題は、私の周りではとりわけ評価が高かったです。


ウルトラクイズ・ロストジェネレーションの逆襲 ~クイズ神・安藤正信の軌跡 I~ (QUIZ JAPAN全書)


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