食事と健康に関することについては、偉い学者さんの間でも意見が分かれていることが多くて、真逆のことを言っている場合だって珍しくない。
例えば、朝食を抜くのはよくないという常識があるが、朝食をとる方が体に悪いという説もあるし、あと思い付くのは、肉食のこととか、炭水化物とか、医者によって、摂り過ぎはよくないという人がいたり、少なすぎるのは危険だという人がいたり。
飲食物が体にいいか悪いかは、個人の体質によりけりというのが本当のところのような気がするけどどうなんだろう。
牛乳だってそうだ。昔だったら体にいい飲み物の代名詞的存在だったが、今では体に悪いという説があることも知られてきている。大多数の日本人(東洋人)は牛乳に含まれる乳糖を分解する能力が欠けているのだから尚更だ。
最近、新潟県三条市が小中学校の給食で牛乳を出すのを試験的にやめることを決めたというニュースがあった。
【ニュース】正しい和食の食習慣学んで 新潟・三条市 試験的に学校給食の牛乳中止へ
(リンク切れ)
一瞬、牛乳は体によくないからやめたのかと思ったが、記事によると、和食中心の献立に牛乳が合わないという声に応えたからだという。
確かに米飯給食には牛乳は合わない。
しかし、牛乳が好きな子供にとっては、米飯給食と牛乳の取り合わせは大して問題ではないだろう。牛乳が大好きな子供なら和食に牛乳でも平気なんじゃないかな。
考慮しなければならないのは一定の割合は存在する牛乳の嫌いな子供のことだ。牛乳が合わない人がいるというと、お腹がゴロゴロすることとかは話題になるけど、そんなことよりも、牛乳の味が大嫌いという人もかなりいることをもっとクローズアップされるべきだ。
給食に嫌いな献立が出る時は憂鬱なものだが、牛乳嫌いにとっては、毎回嫌いな飲み物を飲まされるのだから、大小の差はあるが給食は毎回ストレスになるのだ。(私が通った小学校では食べ残し飲み残しは厳禁だったからね。すべての先生がそういう主義だったかどうかは分からないけど)
牛乳嫌いの人は大抵、味を知っている飲み物の中で牛乳が一番嫌いなのではないだろうか。
体質的にアルコールを受け付けない人にとってのお酒を除くと、牛乳よりまずい飲み物はあまり思い浮かばない。トマトが嫌いな人にとってのトマトジュースくらいか。昔、まずいと噂になっていたメッコールを飲んだことがあるが、変な味だとは思ったが牛乳よりははるかにましだった。
コーヒー、紅茶、コーラ、オレンジジュース、麦茶、・・・世の中にはいろんな飲み物があるけど、口に入れるのもいやなほどまずいのは滅多にない。なのになんであんなに牛乳はまずいのか。
あ、忘れてた。小学生の頃初めて飲んだポカリスエットはまずかった。2回目に飲んだ時もまずかった。なぜこの味で商品として流通しているのか不思議に思ったものだ。
牛乳には体に悪いという説もあるんだし、給食が和食中心なら牛乳廃止でいいんじゃないの。
でも、酪農家さんたちはその説に反論してるね。そりゃまあ、商売あがったりになったら困るから反論するわな。
ミルメークってのがあるんでしょ。ああいうのが普及すれば牛乳嫌いの子供は大助かりだよ。
牛乳嫌いの子供には牛乳をそのまま飲ませないで、コーヒー牛乳とかにすればいいんだよ。コーヒー牛乳なら嫌いな人は滅多にいないんだから。好きか普通(好きでも嫌いでもない)のどっちかでしょ。
給食の牛乳は、粉を混ぜてコーヒー牛乳とかイチゴ牛乳にしてもいいことにすればいい。
和食に合わなくても、好きな飲み物なら飲める。
作家・高村薫の『黄金を抱いて翔べ』のなかには、主人公が仲間のために箱寿司と牛乳を買って帰る場面があり、高村のファンサイトではファンの多くが「寿司と牛乳の組み合わせはあんまりだ」と嘆いていたらしい。
確かに、まともな感覚の持ち主なら寿司と牛乳を一緒に摂るという発想はしない。
でも牛乳が好きな人なら、寿司を食べながら牛乳を飲むことは平気なはずだ。
コメントを残す