▼歴代受賞者および受賞理由
※まだまだ編集途上です。時期は未定ですが、受賞者についての豆知識を追加する予定です。
20世紀
1901年
化学熱力学の法則、溶液の浸透圧の発見
ヤコブス・ヘンリクス・ファント・ホッフ[オランダ]
1902年
糖類およびプリン誘導体の合成
エミール・フィッシャー[独]
1903年
電解質溶液理論の研究
スヴァンテ・アレニウス[スウェーデン]
1904年
空気中の希ガス元素の発見と周期律におけるその位置の決定
ウィリアム・ラムゼー[スコットランド]
1905年
有機染料およびヒドロ芳香族化合物の研究
アドルフ・フォン・バイヤー[独]
1906年
フッ素の研究と分離、およびモアッサン電気炉の製作
アンリ・モアッサン[仏]
1907年
化学・生物学的諸研究および無細胞的発酵の発見
エドゥアルト・ブフナー[独]
1908年
元素の崩壊、放射性物質の化学に関する研究
アーネスト・ラザフォード[ニュージーランド、イギリス]
1909年
触媒作用、化学平衡および反応速度に関する研究
ヴィルヘルム・オストヴァルト[独](ロシア領、リガ生まれ)
1910年
脂環式化合物の先駆的研究
オットー・ヴァラッハ[独]
1911年
ラジウムおよびポロニウムの発見とラジウムの性質およびその化合物の研究
マリ・キュリー[ポーランド、フランス]
1912年
グリニャール試薬の発見
ヴィクトル・グリニャール[仏]
微細な金属粒子を用いる有機化合物の水素化法の開発
ポール・サバティエ[仏]
1913年
分子内原子の結合研究
アルフレート・ヴェルナー[スイス]
1914年
原子量の精密測定に関する研究
セオドア・リチャーズ[米]
1915年
植物色素物質(クロロフィル)に関する研究
リヒャルト・ヴィルシュテッター[独]
1916年、1917年
※受賞者なし
1918年
アンモニア合成法(ハーバー・ボッシュ法)の開発
フリッツ・ハーバー[独]
1919年
※受賞者なし
1920年
熱化学の研究
ヴァルター・ネルンスト[独]
1921年
放射性物質の化学に関する研究
フレデリック・ソディ[英]
1922年
非放射性元素における同位体の発見と質量分析器の開発
フランシス・アストン[英]
1923年
有機化合物の微量分析法の開発
フリッツ・プレーグル[オーストリア](リュブリャナ(現・スロベニア)生まれ)
1924年
※受賞者なし
1925年
コロイド溶液の研究およびコロイド化学の確立
リヒャルト・ジグモンディ[ドイツ、オーストリア](ウィーン生まれ)
1926年
分散系に関する研究
テオドール・スヴェドベリ[スウェーデン]
1927年
胆汁酸とその類縁物質の構造研究
ハインリッヒ・ヴィーラント[独]
1928年
ステリン類の構造およびそのビタミン類との関連性についての研究
アドルフ・ヴィンダウス[独]
1929年
糖類の発酵研究
アーサー・ハーデン[英]
ハンス・フォン・オイラー=ケルピン[スウェーデン](ドイツ生まれ)
1930年
ヘミンとクロロフィルの構造研究、特にヘミンの合成
ハンス・フィッシャー[独]
1931年
高圧化学的方法の発明と開発
カール・ボッシュ[独]
フリードリッヒ・ベルギウス[独]
1932年
界面化学の研究
アーヴィング・ラングミュア[米]
1933年
※受賞者なし
1934年
重水素の発見
ハロルド・ユーリー[米]
1935年
人工放射性元素の発見
フレデリック・ジョリオ=キュリー[仏]
イレーヌ・ジョリオ=キュリー[仏]
1936年
双極子モーメントおよびX線、電子線回折による分子構造の研究
ピーター・デバイ[オランダ、アメリカ]
1937年
炭水化物およびビタミンCの構造研究
ウォルター・ハース[英]
カロテノイド類、フラビン類、ビタミンAおよびB2に関する研究
パウル・カラー[スイス](モスクワ生まれ)
1938年
カロテノイド類、ビタミン類についての研究
リヒャルト・クーン[オーストリア、ドイツ]
1939年
性ホルモンの研究
アドルフ・ブーテナント[独]
ポリメチレン類およびテルペン類の研究
レオポルト・ルジチカ[スイス](ブコバル生まれ)
1940年~1942年
※受賞者なし
1943年
化学反応研究におけるトレーサーとしての同位体の応用研究
ゲオルク・ド・ヘヴェシー[ハンガリー]
1944年
原子核分裂の発見
オットー・ハーン[独]
1945年
農業化学および栄養化学における研究と発明、特に飼料保存法の開発
アルトゥーリ・ヴィルタネン[フィンランド]
1946年
酵素の結晶化の発見
ジェームズ・サムナー[米]
酵素とウイルスタンパク質の結晶化
ジョン・ノースロップ[米]
ウェンデル・スタンリー[米]
1947年
アルカロイドの研究
ロバート・ロビンソン[英]
1948年
電気泳動装置の考案および血清タンパクの複合性に関する研究
ウィルヘルム・ティセリウス[スウェーデン]
1949年
化学熱力学への貢献、特に極低温における物性の研究
ウイリアム・ジオーク[米](カナダ生まれ)
1950年
ディールス・アルダー反応の発見とその応用
オットー・ディールス[独]
クルト・アルダー[独]
1951年
超ウラン元素の発見
エドウィン・マクミラン[米]
グレン・シーボーグ[米]
1952年
分配クロマトグラフィーの開発およびその応用
アーチャー・マーティン[英]
リチャード・シング[英]
1953年
鎖状高分子化合物の研究
ヘルマン・シュタウディンガー[独]
1954年
化学結合の本性、ならびに複雑な分子の構造研究
ライナス・ポーリング[米]
1955年
硫黄を含む生体物質(特にオキシトシン、バソプレッシン)の構造決定と全合成
ヴィンセント・デュ・ヴィニョー[米]
1956年
気相系の化学反応速度論(特に連鎖反応)に関する研究
シリル・ヒンシュルウッド[英]
ニコライ・セミョーノフ[ソ連]
1957年
ヌクレオチドとその補酵素に関する研究
アレクサンダー・トッド[英](スコットランド生まれ)
1958年
インスリンの構造研究
フレデリック・サンガー[英]
1959年
ポーラログラフィーの理論および発見
ヤロスラフ・ヘイロフスキー[チェコスロバキア]
1960年
炭素14による年代測定法の研究
ウィラード・リビー[米]
1961年
植物における光合成の研究
メルヴィン・カルヴィン[米]
1962年
球状タンパク質の構造研究
マックス・ペルーツ[英](ウィーン生まれ)
ジョン・ケンドリュー[英]
1963年
新しい触媒を用いた重合法の発見とその基礎的研究
カール・ツィーグラー[独]
ジュリオ・ナッタ[伊]
1964年
X線回折法による生体物質の分子構造の決定
ドロシー・ホジキン[英](エジプト生まれ)
1965年
有機合成化学に対する顕著な貢献
ロバート・ウッドワード[米]
1966年
分子軌道法による化学結合および分子の電子構造に関する研究
ロバート・マリケン[米]
1967年
短時間エネルギーパルスによる高速化学反応の研究
マンフレート・アイゲン[独]
ロナルド・ノーリッシュ[英]
ジョージ・ポーター[英]
1968年
不可逆過程の熱力学の研究
ラルス・オンサーガー[ノルウェー、アメリカ]
1969年
分子の立体配座概念の確立
デレック・バートン[英]
オッド・ハッセル[ノルウェー]
1970年
糖ヌクレオチドの発見と糖生合成におけるその役割についての研究
ルイ・ルロワール[アルゼンチン]
1971年
遊離基の電子構造と幾何学的構造の研究
ゲルハルト・ヘルツベルク[ドイツ、カナダ]
1972年
リボヌクレアーゼ分子のアミノ酸配列の決定
クリスチャン・アンフィンセン[米]
リボヌクレアーゼ分子の活性中心の構造に関する研究
スタンフォード・ムーア[米]
ウィリアム・スタイン[米]
1973年
サンドイッチ構造を持つ有機金属化合物の研究
エルンスト・フィッシャー[独]
ジェフリー・ウィルキンソン[英]
1974年
高分子化学の理論、実験両面にわたる基礎研究
ポール・フローリー[米]
1975年
酵素による触媒反応の立体化学的研究
ジョン・コーンフォース[オーストラリア、イギリス]
有機分子および有機反応の立体化学的研究
ウラジミール・プレローグ[スイス](サラエヴォ生まれ)
1976年
ボランの構造研究
ウィリアム・リプスコム[米]
1977年
非平衡熱力学、特に散逸構造の研究
イリヤ・プリゴジン[ベルギー](モスクワ生まれ)
1978年
生体膜におけるエネルギー転換の研究
ピーター・ミッチェル[英]
1979年
新しい有機合成法の開発
ハーバート・ブラウン[米]
ゲオルク・ウィッティヒ[独]
1980年
遺伝子工学の基礎としての核酸の生化学的研究
ポール・バーグ[米]
核酸の塩基配列の決定
ウォルター・ギルバート[米]
フレデリック・サンガー[英]
1981年
化学反応過程の理論的研究
福井謙一
ロアルド・ホフマン[ポーランド、アメリカ]
1982年
電子線結晶学の開発と核酸・タンパク質複合体の立体構造の研究
アーロン・クルーグ[英](リトアニア生まれ)
1983年
金属錯体の電子遷移反応機構の解明
ヘンリー・タウベ[米](カナダ生まれ)
1984年
固相反応によるペプチド化学合成法の開発
ロバート・メリフィールド[米]
1985年
結晶構造を直接決定する方法の確立
ハーバート・ハウプトマン[米]
ジェローム・カール[米]
1986年
化学反応素過程の動力学的研究
ダドリー・ハーシュバック[米]
李遠哲[台湾、アメリカ]
ジョン・ポラニー[カナダ](ベルリン生まれ)
1987年
高選択的に構造特異的な相互作用をする分子(クラウン化合物)の開発と応用
ドナルド・クラム[米]
ジャン=マリー・レーン[仏]
チャールズ・ペダーセン[米](大韓帝国生まれ)
1988年
光合成反応中心の三次元構造の決定
ヨハン・ダイゼンホーファー[独]
ロベルト・フーバー[独]
ハルトムート・ミヒェル[独]
1989年
RNAの触媒機能の発見
シドニー・アルトマン[カナダ、アメリカ]
トーマス・チェック[米]
1990年
有機合成理論および方法論の開発
イライアス・コーリー[米]
1991年
高分解能NMRの開発への貢献
リヒャルト・エルンスト[スイス]
1992年
溶液中の電子移動反応理論への貢献
ルドルフ・マーカス[カナダ、アメリカ]
1993年
DNA化学での手法開発への貢献(PCR法の発明)
キャリー・マリス[米]
DNA化学での手法開発への貢献(オリゴヌクレオチドによる部位特異的突然変異法の確立およびそのタンパク質研究への発展に対する基礎的貢献)
マイケル・スミス[カナダ](イギリス生まれ)
1994年
カルボカチオン化学への貢献
ジョージ・オラー[ハンガリー、アメリカ]
1995年
大気化学、特にオゾンの生成と分解に関する研究
パウル・クルッツェン[オランダ]
マリオ・モリーナ[メキシコ]
シャーウッド・ローランド[米]
1996年
フラーレンの発見
ロバート・カール[米]
ハロルド・クロトー[英]
リチャード・スモーリー[米]
1997年
アデノシン三リン酸(ATP)の合成の基礎となる酵素機構の解明
ポール・ボイヤー[米]
ジョン・ウォーカー[英]
ナトリウム-カリウムポンプの発見
イェンス・スコウ[デンマーク]
1998年
密度汎関数法の開発
ウォルター・コーン[米](ウィーン生まれ)
量子化学における計算化学的方法の開発
ジョン・ポープル[英]
1999年
フェムト秒分光学を用いた化学反応の遷移状態の研究
アハメッド・ズウェイル[エジプト、アメリカ]
2000年
導電性高分子の発見と開発
アラン・ヒーガー[米]
アラン・マクダイアミッド[ニュージーランド、アメリカ]
白川英樹
21世紀
2001年
不斉触媒による水素化反応の研究
ウィリアム・ノールズ[米]
野依良治
不斉触媒による酸化反応の研究
バリー・シャープレス[米]
2002年
生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発(生体高分子の質量分析法のための穏和な脱離イオン化法の開発)
ジョン・フェン[米]
田中耕一
生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発(溶液中での生体高分子の3次元構造の決定に関する核磁気共鳴分光法の開発)
クルト・ヴュートリッヒ[スイス]
2003年
アクアポリンの発見
ピーター・アグレ[米]
カリウムチャネルの研究
ロデリック・マキノン[米]
2004年
ユビキチンを介したタンパク質分解の発見
アーロン・チカノーバー[イスラエル]
アブラム・ハーシュコ[イスラエル](ハンガリー生まれ)
アーウィン・ローズ[米]
2005年
有機合成におけるメタセシス法の開発
イヴ・ショーヴァン[仏](ベルギー生まれ)
ロバート・グラブス[米]
リチャード・シュロック[米]
2006年
真核生物における転写の研究
ロジャー・コーンバーグ[米]
2007年
固体表面の化学反応過程の研究
ゲルハルト・エルトル[独]
2008年
緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見とその応用
下村脩
マーティン・チャルフィー[米]
ロジャー・Y・チエン[米]
2009年
リボソームの構造と機能の研究
ヴェンカトラマン・ラマクリシュナン[米](インド生まれ)
トマス・A・スタイツ[米]
アダ・ヨナス[イスラエル]
2010年
有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング
リチャード・ヘック[米]
根岸英一
鈴木章
2011年
準結晶の発見
ダン・シェヒトマン[イスラエル]
2012年
Gタンパク質共役受容体の研究
ロバート・レフコウィッツ[米]
ブライアン・コビルカ[米]
2013年
複雑な化学系のためのマルチスケールモデルの開発
マーティン・カープラス[オーストリア、アメリカ]
マイケル・レヴィット[アメリカ、イギリス、イスラエル](南アフリカ共和国生まれ)
アリー・ウォーシェル[イスラエル、アメリカ]
2014年
超高解像度蛍光顕微鏡の開発
エリック・ベツィグ[米]
シュテファン・ヘル[独](ルーマニア生まれ)
ウィリアム・モーナー[米]
2015年
DNA修復の仕組みの研究
トマス・リンダール[スウェーデン]
ポール・モドリッチ[米]
アジズ・サンジャル[トルコ、アメリカ]