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長文問題はどのようにして誕生したか

「長文」クイズの黎明期の状況をリアルタイムで体験している世代は、もう「クイズ界」ではかなり少なくなっているだろう。
その時代を肌で知っているクイズ屋でも、長文クイズ(※以下、「長文」)がどのように生まれ、どう進化していったかについては記憶がおぼろげになっているはずだ。

長文は、ある日突然誕生したわけではない。
前フリを付けたクイズが流行り出してから、徐々に徐々に問題文が長くなっていったのだ。

そもそも、「長文クイズ」「長文問題」という言葉は、長文が定着してから言われ始めたものだ。それまでは「問題文が長い」などと言われていた。

さて、これは想像だが、今の若いクイズ屋は、長文がどのように生まれたのかについて、最初は前フリ1つの問題が主流になり、その後、前フリを2つ以上付けることが発明され、そして今日の「前フリ、中フリ、後ゲン」になったと思っている人が多いのではなかろうか。
もちろん、これはこれで、違っているとはいえない。
ただ、長文ムーブメントの前夜は、その流れが一筋だけではなかったので、長文には、また別のルーツともいうべき動きがあったのだ。

何が言いたいのかというと、長文の主な起源は、20年ちょっと前に流行った「エピソードを問題文に盛り込むクイズ(※答えは人名)」だったのではないかということだ。

人物のエピソードを「フリ」にすると、短文(※レトロニムですね)とは呼びにくい問題が出来上がる場合が多くなる。
更にフリを追加するようになると、それはもう長文だ。

そして月日は流れ、いつしか、三段構えの「前フリ、中フリ、後ゲン」という概念が生まれた。
長文における三段構えを基本とする考えは、案外、後になって出てきたものなのである。

あの日に正解してこそ価値があった。

問題集に載っていないような知識を答えることはクイズの醍醐味の一つだ。

しかし、当初は「クイズ界」では広まっていない単語でも、「ベタ」化することは多々ある。

昔、私はサークルの例会の「ボードクイズ」で、知っていたはずの人物名を、集中力の足りなさからか、うっかり、全然違う人物の名前を書くという痛恨のミスをしてしまった。
その頃はクイズ界では知られていない人名で、私以外にも正解者はおらず、それどころか、「なんだそりゃ?」という雰囲気だった。
せっかくの単独正解のチャンスを逃してしまった。
そして月日は流れ、その人物名と著書のタイトルは“長文クイズ界”では、いつの間にやら、そこそこベタになってしまった。
今現在、その人物名をクイズで答えても、表面上は、どこかの問題集に載っているような標準問題を答えたのと同じことだ。

そう、あの日、あの時、答えてこそ値打ちがあったのだ。

これから先、その答えを正解することと、もう二度とは戻らないあの日に正解することとでは、全然価値が違う。
クイズ界のレベルが上がっていくのなら尚更だ。

とまあ、つらつらと、具体的な単語を伏せて書いてきましたが、上記の「人物名」というのは何かと言いますと、「ロバート・フルガム」です。
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』の著者です。

で、間違えて書いてしまった人名は、大ハズレなので恥ずかしくて明かしたくないのですが、「キングスレイ・ウォード」です。こちらは『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』の著者です。
全然違うにも程がありますね。

「日本の初代首相は誰?」の問いに「夏目漱石」と答えてしまうのに匹敵するくらいのトンチンカンな解答です。
共通点はベストセラーということだけやん。

『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』については最近クイズの場で痛恨の事がありました。それで、「ロバート・フルガム」を答え損ねたあの日の事を思い出したわけです。
長くクイズをやっていると、痛みを伴う思ひ出も多くなります。

フリバの新ルールをあれこれ考えてみた。

のっけからのタイトルからしてそうなんですが、今回の投稿は「クイズ界」用語を説明もなしに使います。

フリバとは、言わずと知れた(※クイズ屋の間では、ですけどね)フリーバッティングの略です。

続きを読む フリバの新ルールをあれこれ考えてみた。

ウルシオールの命名者は誰?

ネットが普及する以前のことだが、クイズ界では平凡社の百科事典、すなわち、『世界大百科事典』がやたらと重宝されていた。
今で言うウィキペディアのようなポジションだった。(とは言っても、ウィキペディアほど不当に低評価されてはおらず、むしろバイブル視されていた)

昔、あるクイズプレーヤーが会報の中で、平凡社の百科事典に書かれいているウルシオールの命名者の名前が誤っていることを指摘していた。
ウルシオールの命名者は三山喜三郎なのだが、平凡社の百科事典では「三上喜三郎」となっていたのだ。
その誤りは最新版の『世界大百科事典』でも訂正されていないと思われる。
なぜって、その誤りが、現時点(平成27年5月)でもネット上ではそのまんまだから。

様々な辞書・事典から検索できる「コトバンク」では、次のように、三山喜三郎と三上喜三郎の両方の結果が表示される。

https://kotobank.jp/word/%E4%B8%89%E5%B1%B1%E5%96%9C%E4%B8%89%E9%83%8E-1113934

https://kotobank.jp/word/%E4%B8%89%E4%B8%8A%E5%96%9C%E4%B8%89%E9%83%8E-1421779

当然ながら、「三上喜三郎」を見出しにした事典はないようだ。
コトバンクでは、「「三上喜三郎」について言及している用語解説の一部を掲載」している。その出典はやっぱり『世界大百科事典』である。
それにしても、コトバンクさん、御丁寧にも「みかみきさぶろう」という読み方まで表示しているけど、これって、ウラ取ってるの?

《余談》
ネット普及以前、時事対策で重宝されたのは雑誌『ダカーポ』。懐かしい。

《追記》
今回の記事は、正解の「三山喜三郎(みやま・きさぶろう)」より、誤っている名前のほうが表記数が多くなってしまっています。
というわけで、正しい知識のほうを目立つようにします。

(タイトルの)正解は、

三山喜三郎(みやま・きさぶろう)

です。

続ける理由

子供の頃、私は、報われない努力を恐れていました。
テスト勉強の最中でも、本番で凡ミスをするのではないかなど、悪いイメージが常に頭をよぎりました。
頑張った末の悪い結果ほど辛いものはない、そう信じていました。
今考えれば馬鹿らしいことです。直後の結果に結びつかなくても将来の糧になるのはほぼ確実なのですから。

そして大人になり、人生の大半を楽しくない状態で過ごし、気付いたことは、報われない努力の辛さは、仕事面などにおけるそれと比べれば大したことはないということでした。
コツコツとやるのは楽しくないが、だからといって、やらなかったら超ハッピーで天にも昇る心地でいられるのかといえば、そんなことはありません。そう、やるしかないのです。

大学2回生の時、私はクイズを志しました。

以来、莫大な努力をしたのにほんの小さな結果しか残せないということを数え切れないほど経験しました。
普通の神経ならクイズを辞めて別の道を模索していたでしょう。

それでも私はクイズを辞めませんでした。
クイズが好きだからか、と言われれば、半分本当で半分嘘です。私は、クイズの観戦はそれほど好きではありません。ですからクイズ番組も、楽しいから観ているのではなく、勉強のために仕方なく観ているという感覚です。そもそもクイズ番組自体をあまり視聴しません。
自分が早押しボタンを触っていてこそクイズです。

クイズを続ける理由。その一つは、それまで積み上げてきたものが大きすぎるということです。ここでクイズ道を諦めてしまえば人生を否定することになってしまいます。二つ目の理由は、他に何も誇れるものがないことです。クイズしか無い自分がクイズを捨てるということは考えられなくなってしまいました。

平成27年5月3日(昨日)、第15回勝抜杯というオープン大会がありました。
勝抜杯が久しぶりに大阪で開催されるということは、一年前に小耳に挟んで以来知っていました。そして、開催地となる会場が自宅から自転車で5分もかからないような場所にあり、しかも、何度か用事で利用したことがある会場であることを知り、これは参戦せねばと思いました。
大会に出るからには対策せねばなりません。とは言うものの、この大会への対策は一筋縄ではいきません。予選の問題は私の得意な傾向ではないため、かなりの精進が必要です。あらかじめ問題傾向が分かっているというのは対策面ではプラスですが、それは参加者全員に当てはまることです。

住んでいる所から自転車で行ける近さの会場で行われるなんて、まるで自分のためにあるかのような大会です。運命の大会です。
私はこの大会に人生を賭ける意気込みで対策に取り組みました。
結果は、やってきたことに対する対価としてはあまりにも残念なものでした。

クイズ王を目指す生き方を選ぶべきではなかったのかもしれません。特に早押しは、致命的な何かが欠けているような気もします。
でもまだ、クイズの勉強でやり残していることは山ほどあります。それらをクリアした時、違うレベルに上がれることは間違いありません。

十年、二十年の単位でみたとき、私以上にクイズ一筋だった人間はおそらくいないでしょう。これからも、生活上に問題が起きない限り、クイズに取り組む所存です。もう後戻りはできないのですから。

【直前対策問題 27問】

クイズ界のムーブメントに乗っかろうと、2週間ほど前、私もオープン大会「第15回勝抜杯」の対策問題を72問作成し、何人かの方と交換しあったわけですが、作成以後も、積ん読していた本を読んだり、ネットを閲覧したりしていますと、ネタがいろいろ見つかりましたので、さらに追加の対策問題を作成しました。

ということで、この投稿でそれを公開します。

ジャンルのバランスはよくありません。

※答えは下にも表記してありますが、反転させても見ることができます。

1025 10進数の「15」は、2進数ではどう表記する? 1111
1026 アルファからオメガまで全24文字からなるギリシャ文字で、15番目の文字の名前は? オミクロン
1027 父は仲哀天皇、母は神功皇后であるという、第15代天皇は? 応神天皇
1028 “二刀流”のプロ野球選手、大谷翔平。出身高校はどこ? 花巻東高等学校
1029 ラグビー(ラグビーユニオン)で、試合開始時のセンター・スリークォーターバックの選手2人が付ける背番号は何番と何番? 12番と13番
1030 今年(平成27年)春の外国人叙勲で旭日小綬章を受章した、名古屋グランパスエイトでプレーし、監督も務めた元サッカー選手は誰? ドラガン・ストイコビッチ
1031 サッカー、リーガ・エスパニョーラ のクラブで、FCバルセロナの監督はルイス・エンリケですが、レアル・マドリードの監督は誰? カルロ・アンチェロッティ
1032 アジアサッカー連盟に加盟する国のうち、旧ソビエト連邦の国は全部で何カ国? 4カ国
1033 男子プロボクシングの階級は17種類に分かれていますが、日本時間2015年5月3日に行われる「世紀の一戦」、フロイド・メイウェザー・ジュニア 対 マニー・パッキャオ戦の階級は何? ウェルター級
1034 防空識別圏のアルファベット4文字の略称は何? ADIZ
1035 国別コードトップレベルドメインが「.aq」であるのは、国ではないどこ? 南極大陸
1036 映画『龍三と七人の子分たち』で、“ジジイたち”の敵役、若手組織「京浜連合」のボス・西を演じている俳優で、「TEAM NACS」のサブリーダーといえば誰? 安田顕(けん)
1037 今年(2015年)3月、イギリス出身の超人気バンド、ワン・ダイレクションから脱退したメンバーは誰? ゼイン・マリク
1038 ピエロのマスクをかぶったDJ LOVEというメンバーがいる、2011年にメジャーデビューした4人組のバンドは? SEKAI NO OWARI
1039 アフリカで、ガンビア共和国を取り囲んでいる国は? セネガル共和国
1040 宮内庁管轄の「御料牧場」(昭和44年開設)がある都道府県は? 栃木県
1041 香水「フィジー」「ジェ・オゼ」で知られるフランスのブランドは? ギ・ラロッシュ
1042 釘などの接合道具を使わずに、木と木を組み合わせて作られた家具、建具、箱などを総称して何という? 指物(さしもの)
1043 CAPIC(キャピック)とは、主にどこで製作された製品の総称? 刑務所
1044 現在我が国の道路交通法における飲酒運転の罰則で、酒酔い運転の違反点数は何点? 35点
1045 ベストセラー『21世紀の資本』で有名な経済学者トマ・ピケティはどこの国の人? フランス
1046 南米諸国連合に加盟する12カ国のうち、自国の通貨としてUSドルを用いているのはどこ? エクアドル共和国
1047 まちづくり3法と総称される3つの法律とは、中心市街地活性化法、大店立地法と何? 都市計画法
1048 仏・法・僧の三宝に帰依することを意味する、驚いたり失敗したりしたときなどに発する言葉で、テレビアニメ『一休さん』の主題歌の歌詞にも登場するのは何? 南無三(なむさん)
1049 由井正雪の乱が起こった1651年の元号(日本)は? 慶安
1050 1915年、日本が中華民国政府に対して、対華21カ条要求を行った当時の日本の首相は? 大隈重信
1051 処刑される一週間ほど前に「親思ふ心にまさる親心けふの音づれ何ときくらん」と詠んだ、通称を寅次郎という人物は? 吉田松陰

《答え》
1025. 1111/1026.オミクロン/1027.応神天皇/1028.花巻東高等学校/1029.12番と13番/1030.ドラガン・ストイコビッチ/1031.カルロ・アンチェロッティ/1032. 4カ国/1033.ウェルター級/1034.ADIZ/1035.南極大陸/1036.安田顕(けん)/1037.ゼイン・マリク/1038.SEKAI NO OWARI/1039.セネガル共和国/1040.栃木県/1041.ギ・ラロッシュ/1042.指物(さしもの)/1043.刑務所/1044. 35点/1045.フランス/1046.エクアドル共和国/1047.都市計画法/1048.南無三(なむさん)/1049.慶安/1050.大隈重信/1051.吉田松陰

以下の記事は、来月開催されるクイズのオープン大会に関するものです。

最近、巷では、勝抜杯対策問題を交換しあうのが流行っているらしいです。
ということで、私もそれに乗っかろうと、予選筆記対策用に全72問(うち2問は近似値問題)を大急ぎで作り上げました。

で、この場を使って問題交換を呼びかけてみようかと一瞬思ったのですが、なんとなく気が引けてきましたので、おおっぴらに呼びかけるのはミクシィだけにしておきました。

QUIZ JAPAN全書02 未来に残したい至高のクイズ

昨日に引き続き、「QUIZ JAPAN全書」。
今日は「02」です。

「史上最大!第16回アメリカ横断ウルトラクイズ」優勝者にしてクイズ作家のTさんの問題集です。(有名な方なのでイニシャル表記にする必要はないのですけど、まあ、昨日と統一ということで)
第16回のウルトラクイズ、私も参加しました。結果は1問目のマルバツで敗退。対照的過ぎる・・・・。

ウルトラクイズ以外にも『クイズ王最強決定戦〜THE OPEN〜』4連覇などすごい実績があるにもかかわらず、『THEクイズ神』では、あえて・・・・
これ以上は伏せておきましょう。テレビクイズにゃ裏がある・・・・。

かつて、情報センター出版局から刊行されたいくつかのクイズ問題集がバイブル視されていた時代がありました。
この「02」は、それらにまったく引けをとっていません。1500問という量もさることながら、質も出色です。
しかしクイズ界では夥しい量のB5判(違う大きさのもありますが)の問題集が出回っていますので、「教科書」(2ページ)たる「02」といえども、昔の市販本のようには読み込まれることは少ないかもしれません。「エバーグリーン」(2ページ)な問題集なのにもったいないことです。

もったいないといえば、市販本を用いたフリーバッティング(クイズ界用語)ができないことです。どういうことなのかといいますと、市販本は、発売された途端に多くのクイズプレーヤーがひと通り読んでしまいますので、みんなで集まっての早押しの場では使用できなくなってしまうのです。早押しで、「問読み」以外で問題に目を通したことがある人が交ざっているのはフェアではありませんから。じゃあ、全員が既読だったら・・・、それは「クイズ」的には興ざめですな。

クイズ仲間が集って、「02」の問題で早押しをすれば楽しいにちがいないのですが、それをするためには事前に「読まないでください」と通知するしかありません。

というわけで、市販のクイズ本は、「読む」ものなのです。その意味では、「QUIZ JAPAN全書」は、各問題の直後に答えがあってありがたいですね。クイズプレーヤーにとっては、答えが別のページにあるのは不便なのです(問題文の近くに答えを書き込んでいる人も多いです)。

今、気が付きました。表紙が緑色なのは、エバーグリーンだからなんですね?

とは言いましても、世の中は常に変化し続けていますから、いつか使えなくなる問題が出てきてしまうのは仕方のないことです。
「10年後も出題できる問題」を基準にしていても、例えば、「現代のベートーベン」が「作曲家とされた人物」「日本の広島県出身の人物」になったりします。(すみません)

クイズ本の全問題が末永く生き残るというのは無理な話です。
省庁再編、平成の市町村大合併、ユーロ導入、などは過去問に大打撃を与えました。
それでも、問題集に占める使えなくなってしまう問題の割合は案外小さいんじゃないですかね。
うろ覚えですが、ある著名なクイズ王が著した市販本に、「クイズ本に載っている時事問題はあまり好きではない」というようなことが書いてありました。そしてこの本は息の長いクイズ本として存在し続けています。明らかに賞味期限が少ない時事問題でもない限り、問題集の問題がごっそり寿命を迎えることはないということです。でも、時事を排除したこの問題集に載ってる漫画が、こてこての時事ネタなのには笑えます。小沢一郎が「海部はバカだ」と言ってることとか。

脱線しすぎた。

「02」の1500問。後半あたりはかなりの難問です。いわゆる「長文難問クイズ」で広まっているネタともかぶっていました。

ジャンルは、「社会」「生活」「娯楽」「地理」「科学」「芸能」「スポーツ」「歴史」「言葉」「文学」「芸能」。
「娯楽」は斬新ですね。
でも、ジャンル表記はなくてもいいような気もしました。

1008問目(171ページ)。
もしかしてこれ(↓)と関係あるのかな?

https://lolipop-quizneta.ssl-lolipop.jp/horsemeat

「あとがき」の変化球系クイズ。(ネタバレにならないように書きます)
これは「ず」に注目すれば正解に近づけますね。「いず」の並びになる名前の部分で思いつくのは限られてきます。


田中健一の未来に残したい至高のクイズ I (QUIZ JAPAN全書)

QUIZ JAPAN全書01 ウルトラクイズ・ロストジェネレーションの逆襲

今月(2015年2月)、『QUIZ JAPAN』から別冊として2冊のクイズ本が同時に発売されました。
「QUIZ JAPAN全書」シリーズの最初の刊行です。

今日は、そのうちの「01」を紹介。(「02」は明日紹介予定)

内容は、著者Aさん(本のサブタイトルにも本名が明記してあるのにイニシャルにするのもなんですが、まあ一応イニシャルで統一ということで)のエッセイ(「クイズに青春を捧げた挫折と栄光の回顧録」)および「秘蔵クイズ問題500問」。

エッセイは、競技クイズ史の一面を知るうえで貴重な資料となるでしょう。
市販本で、1993年12月に行われた「第1回関西学生クイズオープン」についてこれだけページを割いているなんて画期的なことです。
この関西学生クイズオープンは、定義によってはクイズのオープン大会史の新たなる始まりと言ってもいいのではないでしょうか。もちろん、それ以前にもマンオブや早稲田主催の大会など様々な「オープン大会」がありましたが、関東以外で行われたことや、その他、ここには書けないこと(まあ、詳細は知らないんですけど)などを考えあわせれば、エポックメイキングな大会であったことは間違いないでしょう。
優勝したのはYさんでしたが、もしあの時、先にリーチをかけていたKさんが勝っていたら、オープン大会史は違ったものになっていたかもしれません。
「第1回関西学生クイズオープン」は、私が所属していたクイズ集団の面々が、予選の筆記クイズの成績で立命館大学のクイ研「RUQS(ルックス)」に引けを取らなかった初めてのクイズ大会でした。ギミアやFNSの予選筆記を通過するようなプレーヤーと同じ土俵に初めて立つことができたのです。

なんか、話がそれてきた。戻そう。

47ページの「スーパープレーヤーの会」。懐かしい。(私は参加していません。というか、参加資格を満たしていませんでした。格下やし)
上記のKさんや、Hさんなど、私と共に切磋琢磨した人も何人か参加していました。
「スーパー~」とは随分エラそうな呼称だと感じる人がいるかもしれませんが、参加者は、「つどい」や「G1の会」(だったっけ?)など別の名前で呼んでいた人が多かったように思います。
もし、今の時代にこのような「つどい」があったら、ネット上で炎上するでしょうね。だって、数少ない、大会の戦績上位者(決勝進出者)だけが集まって、自作問題を持ち寄り、出題し合ってたんですよ。いや、それだけなら、どうぞおやりください、ってな感じで、べつにいいんですけど。
少し鼻持ちならない感じがしたのは、その「つどい」での使用問題が門外不出だったことです。まあ、心血を注いで作成した力作問題が、簡単に外部に漏れることを快く思わない人が何人かいたのでしょうな。
当時は異なるサークル間のライバル関係度が今より強かったかもしれません(「つどい」はサークルを超えた枠組みですけど)。「つどい」のメンバーでもあったHさんは次のようなことを言っていました。「せっかくサークルで出した〈持ち駒ともいうべき(『01』3ページ)〉新作問題を、●●(ライバル視していたプレーヤーの一人)とかがフツーに読んでたら意味ないやん」と。
でも、「つどい」みたいな、大会活躍組(優勝候補集団)の特権階級のみが「持ち駒」を共有してるという状態は、下々の者にとっては、なんとなく釈然としませんわな。

そういえば、思い出した。「クイズ界のハッブルの法則」という言葉があったなあ。強い人はますます強くなり、そうでない人との差がどんどん広がるという意味です。

また、話がそれた。

クイズ神にまでなったAさんの輝かしい戦績はうらやましいかぎりです。思い出したくない惨敗もいくつかあるようですが、テレビとオープン大会の両方で複数回優勝しているのですから、完全な勝ち組です。
それはそうと、この本の続き、すなわち、『ワールド・クイズ・クラシック』以降についてのエッセイも刊行される予定だそうです。ということは、なぜ、あの場面で、1対1の対戦相手に・・・・

おっと、これ以上は触れないでおこう。

「秘蔵クイズ問題500問」も良問揃いです。
そういえば、『ダダイストカップ』の問題は、私の周りではとりわけ評価が高かったです。


ウルトラクイズ・ロストジェネレーションの逆襲 ~クイズ神・安藤正信の軌跡 I~ (QUIZ JAPAN全書)

京都市青少年科学センターで早押し

京都市青少年科学センターに行ってきました。

最寄り駅は京阪電車の藤森(ふじのもり)駅です。

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生物、地学、科学、物理、などなど、科学ジャンルのありとあらゆるものが展示されていました。

時間があればプラネタリウムも観ておきたかったなあ。(別料金)

展示物のティラノサウルスはインパクト大。手もとのボタンを押したら動くんですから。

そう、ボタン付きの展示物が多かったですね。ボタンを押したら鳥の鳴き声が聴けたり。ベンハムのコマは、回転スピードの調節もできました。

寄贈されたという、動物行動学者日高敏隆先生(2009年没)が愛用したという机と椅子も展示してあったのですが、引き出しの中には鉛筆が6本も入っていました。これも日高先生が使ってたもの?

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最大の目的は「秒の世界」。実はこれをやりに行ったのですよ。

自分の早押しスピードを確認するために。まあ、クイズの早押しとの相関性がどれくらいあるのか分かりませんけど。

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ボタンは3つあり、つまり最大3人で早押し対決ができるようになっているのですが、ボタンの押す部分が、真ん中のものだけ真上に付いており、両端の2つは、押す部分が横に付いていました。この押す位置の違いはスピードに影響しそうです。大して変わらないという人もいるでしょうけど。

やってみて初めて分かったのですが、この機械、音に対する反応時間と光に対するそれとの2種類を計るようになっていました。音と光のどちらになるのかはランダムです。
で、私の結果なんですが、長年早押しクイズを経験してるからか、光より音に対する反応時間の方が若干早かったです。
光の方は0.2秒くらい、音の方は0.15~0.19秒くらいでした。

右手と左手の差はほとんどありませんでした。左手の方がほんの少し早かったかな。
今回は人差し指でしか押しませんでした。他の指や手のひらでも試せばよかったなあ。

この日の私の最高記録は、数回出した0.14秒。

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あとで、杉基イクラ先生の漫画『ナナマルサンバツ』9巻の、青少年科学センター観光のくだりを確認してみると、163ページに0.12秒で押してるシーンがありました。
一番早い人は何秒くらいで押すんだろう?

この「秒の世界」での反応時間が早いからといって、クイズの早押しも早いとは限らない気もしますね。

今の難問以外の短文早押しクイズは、答えが分かってから押しても間に合わないことが多いですから。

答えが分かったらすぐ押す、ではもう遅い。
「答えが分かる問題(正解を発することができる問題)」であることが分かったら(「分かったら」というより「瞬時にひらめいたら」かな)すぐ押す、くらいの感覚じゃないとボタンは点かないのです。

京都市青少年科学センター